2021/02/24
こんにちは
小川庭園管理 小川です。
本日のテーマは、、、
実生木にはご用心
なかなか聞きなれない言葉と思います。植木屋はよく実生(みしょう)と呼んで、剪定の際には大抵除去しています。
1、実生木とは?
その名の通り、実(種)から生えだした木のことを指します。生命力が強く、僅かなスペースからでも生えてくる&大きな木になりやすいものが多いので、見つけ次第除去するのが無難です。
2、どんな木が実生木として多いのか
・クス
近くにクスがあれば大抵、その近辺にもクスの幼木が生えているはずです。クスは成長がとても早く、かつ巨木になりますので、大きくなる前に除去する必要があります。また葉の枚数が多く、落ち葉が雨樋を詰まらせているシーンをよく見かけます。
・ナンテン
少量であれば見ていてきれいなナンテンですが、ナンテンは多くが株立ちとなって、放置すると2mほどの背丈になることも珍しくありません。鳥がその実を目当てにやってくることもあるので、家庭菜園なんかをやられている方は鳥害に合う可能性があります。糞の被害もあります。
・ネズミモチ
モチノキの仲間で、団地や工場の植栽としてよく植えられています。これも鳥の好む実をつけるので、糞に含まれた種から発芽することがよくあるそうです。成長が著しく早いので、幼木で2~3年放置していたら、成木くらいになっていた、なんてこともある要注意の木です。
・サザンカ
低木として刈り込みでの仕立てや、小さめの生垣としてよく見ます。が、これも実生としてあらぬところから生えてきます。さほど大きくはならないのですが、この木は植木屋泣かせの木でもあります。
その理由はずばり「チャドクガ」です。私も何度もやられています。毒毛ばりを空中にまき散らす恐ろしい害虫です。密集しているところは地獄絵図のようで、よく葉の裏にいます。決してgoogle画像検索しないでください(笑。
・シマトネリコ
洋風のお庭が流行っている昨今。よくシンボルツリーとして植えられていますよね。これも成長が早く、かつ周囲には必ずと言っていいほど幼木が生えています。病害虫に強く、見栄えも剪定すれば良くなるので、あえて残して仕立てることも可能です。
3、実際の被害事例
ここで放置していた実生木が実際に被害を与えた事例についてご紹介したいと思います。
写真をご覧いただくとお分かりになると思いますが、木が屋根の一部、雨樋を圧迫してしまっています。また、たまった落ち葉が屋根の一部を腐食させてしまっています。
また、屋根の高さを超え始めるあたりから、業者によっては剪定料金も高くなる傾向があります。
大切なお家とコストの観点からお早めの対応をお勧めいたします。
4、総括
こうして見ると、お庭の管理はなかなか難しいとお考えになるかもしれません。ですが、小川庭園管理ではこうした事態を防ぐためのご提案も併せて行っておりますので、お困りごとがあればお気軽にご相談ください。
ご覧いただき、ありがとうございました。